ディオゲネス(前400-前325)

黒海南岸生まれのギリシアの哲学者でアテネで活躍。世俗の栄華を否定し、乞食同様の暮らしをしてつぼ(または樽)を住居にしたと伝えられる。歯に衣を着せぬ言動はプラトンをして「狂えるソクラテス」と言わしめた。アレクサンドロス大王が樽の中にいる彼のもとにやってきて望みを聞いた時、そこに立たれると陽が当たらなくて寒いから、どいてくれ、と語ったという逸話が残っている。その学説はストア派のゼノンに影響を与えた。