ゼノン(前335-前263)

エピクロス派と並んで、ヘレニズム期の2大哲学であるストア派の創始者。キプロス島出身のフェニキア人であるが、アテネで活躍した。幸福とは心の平静であるとし、その方法として禁欲を説き、禁欲主義の哲学者として知られる。ストア派はローマ時代に独特な発展をとげ、ネロ帝の家庭教師だったセネカ、奴隷出身の哲学者エピクテトス、哲人皇帝マルクス=アウレリウス=アントニヌスなどを輩出。日本では高倉健(最近はパソコンのCMばかり目立っていたが,やっぱり寡黙で実直な男を演じさせれば日本一。広末涼子と組んで,『鉄道員』に主演し,日本アカデミー賞受賞。その時の挨拶がまた渋くて話題になった)の枕詞として知られている「ス卜イック」という言葉は、もともと[ストア派の(学徒)]という意昧。転じて、禁欲的で克己心が強く感情に動かされず、苦楽を超越する様子(した人)になる。