アンセルムス(1033-1109)

カンタベリ大司教として教皇グレゴリウス7世に忠誠を誓い、地上権力との闘争に関しては教権の優位を主張し、哲学すらも神学に幸仕させてスコラ哲学の父と言われる。その説はあくまで信仰心を重んじ、理性に対する信仰の優先を説くもので、“信ずるために知ることを求めず、知らんがために信ずる”と主張。神や善などの普遍的な真実の存在を主張する実在論を唱えた。