エピクテトス(55-135)

ギリシア人で、ストア派の哲学者。はじめ奴隷であったが、この時期にストア派の哲学を学んだとされる。解放されて自由人となると、庶民の教育に情熟を傾け、名声があがって有力者が周囲に集まるようになってもわら布団に寝るなどの庶民的態度を崩さなかった。孤児の救済などの事業を行ったことも知られている。自らは何も著作を残さなかったが、弟子が彼の言葉を記録して『語録』として出版し、人生の指南書として、当時のベストセラーとなった。