リヴィウス(前59-後17)

アウグストゥス帝の側近の歴史学者。アウグストゥス帝により革命の1世紀の混乱に終止符がうたれたローマでは、新時代の到来を喜び、ホラティウスがアウグストゥス帝が演出した「世紀の祭典」のために詩を作ったのを始め、ヴェルギリウスがローマ建国の叙事詩である『アエネイス』を創作するなど愛国心の高揚が見られた。その雰囲気の中で、建国からアウグストゥスにいたるローマの歴史を『ローマ建国史』142巻(現存は35巻)に著した。その名文は、「牛乳のような豊かさ」と称えられ、ローマ共和政の第一級史料として、「ローマ史研究の聖書」と位 置付けられている。