ルクレティウス(前99-前55)

共和政末期の詩人でエピクロス派の哲学者。その生涯については、確かなことは何もわかっていない。現存する著作は『物体の本性』。エピクロス派ではデモクリトスの原子論を継いで、世界の全ては原子の働きによるとしたが、この書はその立場から自然や神々についての人々の迷信に戦いを挑んだものであり、近代の唯物論者に大きな影響を与えた。