ウィリアム=オッカム(1280年代-1349)

ドゥンス=スコトゥスに学びながら、のちに唯名論を主張。理性や経験を重視し、科学的な思考と近代哲学への道を開く。スコラ学者として出発しながらも、結局彼の説はスコラ哲学自体を破壊していくことになった。また“教皇のバビロン捕囚”という状況下にあって反教皇権主義の立場から異端とされたが、ドイツ皇帝保護のもと活動を続けた。映画化され、ショーン=コネリーが演じた『薔薇の名前』の主人公は、オッカムのウィリアムの友人にして盟友という設定になっている。