ミルトン(1608-1674)

17世紀ピューリタン文学を代表する詩人。イギリス文学史上シェークスピアと並び称される。「クライストの貴婦人」とあだ名されるような、美貌の青年詩人として出発。ピューリタン革命にさいし、その擁護のために立ち上がり、信仰・家庭(離婚の自由を主張)・言論の自由のために戦う。政府の検閲に反対し、言論の自由を主張した『アレオパジティカ』を執筆。(2003年の慶応法で<17世紀に活躍した人物で、ピューリタン革命を支持し、言論の自由の古典と言われる『アレオパジティカ』を書いたのは誰か>という問題が出題された。<ピューリタン革命を支持し>て言論活動をおこなった人物は、入試世界史的にはミルトンしかいないので解答不可能なわけではないが、難問)。チャールズ1世の処刑を弁護した論文などで、いちやく全ヨーロッパに名声を轟かせるも、激しい職務のために失明。王政復古後奇跡的に処刑を免れ、失意の底からアダムとイブの楽園追放に題材をとった代表作『失楽園』を著した。