*カール=マルクス(1818- 1883)
ドイツ生まれのユダヤ人思想家。ドイツのフォイエルバッハの唯物論哲学と、イギリスの古典主義経済学と、フランスの社会主義思想を批判的に統合し、マルクス主義として知られる思想体系を確立。ウィーン体制崩壊の年の1848年にエンゲルスと共に著した『共産党宣言』は、始まりの「ヨーロッパを妖怪がさまよっている。共産主義という名の妖怪が」と、結びの「万国の労働者よ団結せよ」で有名である。パリにおいてプルードンなどのフランスの社会主義者と交流したのち、ウィーン体制崩壊時の三月革命の発生でドイツに帰国したが、革命の敗北と共に1849年ドイツを追放されてロンドンに亡命。以後貧苦の中で大英博物館に通って研究を重ね、1867年に主著「資本論」の第一巻を出版。その一方で第1インターナショナル(国際労働者協会)の設立にも関わり、終生国際共産主義運動に尽力した。