出題年:2002年
出題校:一橋大学
問題文
A.1937年7月,中国のある都市の近郊で中国軍と日本軍の間で衝突が発生し,その後8年間にわたって続く全面戦争のきっかけとなった。衝突が発生した場所は中華民国の領土内にあったが,当時5000名以上の日本軍がこの都市及びその周辺地域に駐屯していた。この地域における外国軍の駐兵権は,どのような取り決め(条約)に由来するものであったのか,また,駐兵権に関する項目以外にこの条約ではどのようなことが定められたか,その主な内容を二つ述べなさい。(200字以内)
B.日本と中国の間に全面戦争がはじまると,日本の朝鮮に対する植民地支配はいっそう過酷なものとなった。以下に掲げる史料は,1937年10月に制定された文書で,戦時期の支配政策を特徴づけるものの一つである。この史料を読み,下記の問いに答えなさい。
【史料】
一,我等ハ皇国臣民ナリ 忠誠持テ君国ニ報ゼン
二,我等皇国臣民ハ 互ニ信愛協力シ 以テ団結ヲ固クセン
三,我等皇国臣民ハ 忍苦鍛錬力ヲ養ヒテ以テ皇道ヲ宣揚セン
問い.日本の朝鮮植民地政策は,「韓国併合」以来,どのように変化してきたのかを簡潔に述べたうえで,日中全面戦争の開始以降には,どのような支配政策が展開されたのか,それはどのような特徴をもとものであったかを説明しなさい。その際,下記の語句を必ず使用し,その語句に下線を引きなさい。(200字以内)
三・一独立運動 創氏改名 強制連行

解答例