*サン=シモン(1760-1825)
自由主義貴族としてアメリカ独立革命に参加し、フランス革命では財産を没収されたものの革命を支持。迫り来る産業革命を前に、産業革命後の社会を効率的に再組織する方法を研究。特権階級を排除し、産業家を中心に合理的に運用される社会を構想した。また相続税によって財産を再配分し、機会の平等を図ろうとするその思想は、空想的社会主義の先駆けとされ、弟子たちによってサン=シモン主義として宣伝された。第二帝政のナポレオン3世にも影響を与え、ナポレオン3世のボナパルティズムは資本家を優遇する一方で、労働者の生活も保障し、そのバランスに上に独裁権力を構築するものであった。