ワトー(1684-1721)

代表作『シテール島への船出』は、愛の島シテールへの巡礼に旅立とうとする若い男女が木陰に集う様を描いたもので、ロココの時代の到来を告げる作品。以後、貴族の屋外での宴会風景を優美繊細に描く雅宴画で一世を風靡した。もっとも本人は田舎の屋根葺きの親方の息子に生まれている。生涯病身でそれが彼の絵画に独特の憂愁の色をおとしているが結局肺病が原因で37歳で早世。