張儀(?-前310)
戦国時代の縦横家蘇泰と鬼谷先生のもとで共に学んだ同門である。楚の国の食客であった時に、宰相の家宝を盗んだ疑いをかけられ、ひどいリンチにあう。その時半死半生となった彼が家人に問うて言った言葉が「俺の舌はまだあるか」であり、この言葉は己の弁舌だけを武器に世の中を動かそうとする縦横家の気概を示したものとして有名である。蘇秦の合従策に対して秦の意を受けて、六国がそれぞれ別々に秦と同盟すべきであるとする連衡策を説き、秦の中国統一への道を開く。しかし反対派に憎まれ、魏に逃れてそこで死んだ。