銭大(1728-1804)
乾隆帝期の考証学者。神童の名を轟かせ、西洋数学・天文学と中国暦算書を比較研究した著作を著した後に、27歳で進士に及第。その後は勅撰集の編纂事業に携わっていたが、20年の後、父の喪を期に故郷に帰り、以後30年、官吏生活とは縁を切って故郷の紫陽書院などの主任教授として後進の指導にあたる一方、多くの学問的業績を上げた。なかでも『二十二史考異』を始めとする史学の考証には特に傑出している。