南アジア世界と東アジア世界の中間に位置する東南アジアは、インド洋と南シナ海を結ぶ海の道の要衝でもあった。
文化的には、長く中国の支配を受けたヴェトナム北部を除いて、インド文化の影響が強い地域である。
インドシナ半島の沿岸や、マラッカ海峡の沿岸地域には交易を基盤とする港市国家が成立する一方、インドシナ半島の大河の流域や、ジャワ島内陸部では水稲耕作に基盤を持つ農耕国家が成立し、興亡を繰り返した。