出題年:2000年
出題校:一橋大学
問題文
A 次の文章を読んで,問1,問2に答えなさい。
15世紀末に始まるヨーロッパ諸国のアジアへの進出は,主役とその形態を変化させながら,今日に及んでいる。初期の段階について考えると,彼らのアジア進出の目的は,当時のヨーロッパにおいて珍重されたアジアの物産を入手することにあった。この時期,彼らはアジアの物産を買い,それをヨーロッパ市場で売りさばいて利益をあげたばかりではなく,アジア内の貿易にも参加して大きな利益を得ていた。
問1.下線部分をよく読んで,16世紀から18世紀中頃にかけて,ヨーロッパ諸国はアジアの物産を買い付けるための貨幣をどのように得ていたのかを,金銀の産地や経由地を明示しつつ,説明しなさい。(65字以内)
問2.18世紀後半になると,ヨーロッパのある国を軸にして,アジアにおける交易に新たな形態が生じた。その新たな形態とはいかなるものであったのかを説明しなさい。(135字以内)

B 次の文章を読んで問3に答えなさい。
 ヨーロッパ諸国のアジア進出は各地で戦争をひきおこすことにもなった。19世紀前半にイギリスが当時の中国,清とのあいだにひきおこした戦争では,清にとっての不平等条約の先駆けとなる条約が結ばれ,ある場所がイギリスに割譲され,植民地とされることになった。
問3.割譲された地名をあげ,その植民地としての発端から現在までの歴史を,関連する戦争名・終結条約名,中国や日本との関係にも言及しながら記述しなさい。(200字以内)

解答例