ハイネ(1797-1856)

ノヴァーリスと共にドイツロマン主義を代表する詩人で、代表作は『歌の本』。一方で彼は少年時代にフランス革命の洗礼を受けた卓越した時代批評家であり、人類解放の闘士であった。フランス亡命中パリでマルクスと知り合い、当時まだ知る人の少なかった彼の共産主義を『暗黒の英雄』と評し、恐るべき的確さでその運命を予言したことでも有名。しかしその彼も自分の著作がその内容と彼がユダヤ人であると言う理由でナチス時代のドイツで焚書にあうという事態は、思いもよらなかったろう。