リスト(1789-1846)

古典派経済学に対し、民族の歴史的特殊性を重視する立場から歴史学派経済学を創始。主著は『政治経済学の国民的体系』。自由貿易を説くイギリスの古典派経済学に対して、産業革命がイギリスより遅れたドイツ経済を先進国から守るため、発展段階の遅れた国民経済は国家の保護を必要とするとして保護関税貿易を主張。またドイツ関税同盟の結成にも尽力した。しかし彼はその自由主義思想ゆえに故国に入れられず、ー時アメリカに亡命を余儀なくされ、晩年もその政策に対する理解を得られずまた官僚主義を批判し続けたために迫害され、孤独と病苦の中でピストル自殺をとげた。