太陽暦

暦は月の満ち欠けの周期を一ヶ月とし、それを十二回繰り返すと1年となる太陰暦から始まったと考えられ、メソポタミア文明でシュメール人によって作られた暦も太陰暦であった。しかし1年の周期は、実際には地球の公転周期であるから、純粋太陰暦では誤差が生じる。実際にイスラム世界で用いられるヒジュラ暦(ムハンマドメッカからメディナに移動(ヒジュラ)した年を起源元年とする)は、純粋太陰暦であって誤差を修正しないため、太陽暦に対してずれつづけている暦である。
しかし、ナイル川の規則正しい氾濫がもたらす沃土を背景に、農耕社会を基盤として成立した古代エジプト文明では、農耕のために1年の周期を正確にしる必要があり、早くから太陽暦が用いられるようになった。エジプトの太陽暦は、プトレマイオス朝クレオパトラを支援したローマのカエサルによって4年に1日閏日を加える修正をほどこしてローマの暦に採用された。これをユリウス暦といい、ロシアではロシア革命期まで使用されていた。このユリウス暦が教皇グレゴリウス13世の命で16世紀に改正されたのが、現在世界の各国で採用されているグレゴリオ暦である。

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