董仲舒(前176-前104)
前漢の儒学者で、儒学の経典五経の教授と普及を目的とする五経博士を置くことを武帝に献策し、儒学の官学化に成功。この結果漢以降の王朝で儒学が官学として、社会の指導理念として保護されていくことになるため、その意義は限りなく大きい。個人の思想としては、『春秋』の注釈書のうち『春秋公羊伝』を重視し、『春秋』の記述の中に深い意義を読み取るべきであるとする公羊学派の祖となる。公羊学は清末康有為らによって復活し、清末変法運動の支柱となったことで重要。また陰陽五行説を儒学にとりこんで天の自然現象と人の社会の社会現象は相関関係にあるとする天人相関説を唱えた。著作に『春秋繁露』(青山学院大学で一度出題実績あり)がある。