論述問題の部屋
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論述の解法
論述問題の解答作成にあたって大切なことは以下の3点。
1.範囲を限定する
2.テーマを限定する
3.メモを作成する
世界史の論述問題では、題意に従って解答しなければならない。自由作文ではないことにまず留意。そうすると、問題によって範囲(時代・地域など)が指定されている場合、その範囲を外してしまえば採点対象とはならないことは、たちまち了解されるはずである。
ところが、模試などで論述問題の解答に接すると、時代などの範囲を踏み外してしまっている答案がやたら多い。とにかく思いついたことから順番に詰め込んで書こうとしてそうなってしまうのだろうが、範囲外の事項に字数をとられてしまって書くべき内容を書けない(知っているはずなのに!)解答に接するともったいないというかなんというか、暗澹たる気分になる。どんなに立派な内容の論述でも、問題が要求する事項と異なることを書いてはダメ。単なる自己満足で採点の対象にはならないので、自分の達成感とはうらはらの低得点しかもらえない。
だから、論述問題の作成にあたってまず第一に行うことは、書くべき範囲を限定することになる。
ここで年号について付言しておくと、実際の答案では、特に指示されない限りは、文中に年号を明記する必要はない。何世紀前半などの表現で充分。理由は、年号を明記しても加点の対象となることはまずないが、明記した年号が誤っている場合は、減点の対象となる可能性が高いこと。メリットがなくてデメリットだけあるわけだから、余程確信があって、年号を明記した方が文章の流れや論の展開がスムーズになる場合以外は年号を書かない方がよい。にもかかわらず、最低限の年号は、暗記しておくべきである。理由は、時代範囲を限定する場合、年号を暗記していることで、範囲の限定を行いやすく、解答を導きやすくなるから。実際に論述の答案作成の練習を重ねていくと、年号を暗記していることの効果が驚くほど高いことがわかってくるハズである。
年号の暗記法については、当ホームページのでも紹介しているので、参考にしてください。
次に行うべきは、問題文や指定語句を手掛かりに、書くべきテーマを限定すること。理由は既に述べたとおり、題意に従って書いた答案でないと、採点されないから。逆に言うと、題意は何かと出題者の意図を徹底的に考えることで、採点の対象となる、高得点を期待できる答案を作成することが可能となる。
そうしてテーマを限定できれば、それに基づいて書くべき事項を整理するためのメモを作成する。メモの出来不出来で、論述の出来不出来が左右されるので、ここは工夫が必要。問題によっても異なるが、テーマを横軸に、時系列を縦軸にとった表形式の構成メモや、論理の流れを図解形式で示したメモなどが有効である。
実際の解答作成の手順を、2003年度東京大学第一問に示したので参考にしてください。
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