*ジャン=ジョレス(1859〜1914)
フランスの社会主義政治家。エコール=ノルマル(高等師範学校)で学び、トゥールズ大学で哲学教授をつとめたのち、26歳で国会議員となる。ドレフュス事件では、ドレフュス擁護に活躍した。マルクス主義の影響を受けながらも、議会による改良主義を主張し、マルクス主義派とは対立関係にあったが、第二インターナショナルの決議に基づいてフランスの社会主義者の団結に努力し、マルクス主義派とともに1905年統一社会党を結成した。反戦平和を訴えて活躍したが、一次大戦勃発によるナショナリズム高揚の中で、熱狂的愛国者に暗殺された。マルタン・デュ・ガールの『ティボー家の人々』に、ジャン=ジョレスの死を悼むくだりがあって、かつて慶応大学の入試問題の問題文として出題されたことがある。